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いま注目される「企業合宿」とは? 「会議」でも「飲み会」でもない|組織を劇的に変える方法

昨今の激しい環境変化の中、多くの企業が「既存事業の変革」と「新規事業の探索」という、いわゆる両利きの経営を迫られています。

しかし、現実は「掛け声ばかりで行動が変わらない」「部署間の連携がうまくいかない」「若手のエンゲージメントが低下している」といった課題に直面し、組織の勢い(モメンタム)が停滞しているケースが少なくありません。

これらの問題の根底にあるのは、組織内に生じている「ズレ」です。

本記事は、『1泊2日で組織は劇的に強くなる!  最高の「企業合宿」の創り方』の著者であり、合宿人代表の茂木健太氏が登壇した、2026年2月17日開催のセミナーの内容をもとに、日常の延長ではない「合宿」が、なぜ今組織に必要なのか、その設計の秘訣を解説します。

プレジデント総合研究所 佐藤
プレジデント総合研究所 佐藤
プレジデント総合研究所プロデューサー。メーカーを経て2015年にプレジデント社入社。編集者として経営者やアスリートなど多くのトップランナーを取材し、人と組織の成長をテーマにした企画を多く手がける。21年にビズリーチに転職、24年より再び現職。編集担当書籍に『起業家のように考える(田原総一朗著)』『就職一流内定(ワンキャリア編集部著)』など。 自ら気づき、考え、行動する「次世代リーダー」を増やしたい。

目次[非表示]

  1. 1.1.なぜ今、日本企業に「合宿」が必要なのか?
  2. 2.2. 失敗する合宿・成功する合宿の分かれ目
  3. 3.3. 組織を動かす「4つのスイッチ」設計
  4. 4.4. 合宿がもたらす科学的・心理的効果
  5. 5.5. まずは「ミニ合宿」から始めてみませんか?

1.なぜ今、日本企業に「合宿」が必要なのか?

組織が成長し、30人、100人と規模が拡大するにつれ、必ず「壁」にぶつかります。

特に成熟企業においては、以下の2つの領域で深刻な停滞が見られます。

 ・既存領域: DXやAI活用を掲げつつも、従来の業務枠から抜け出せず、形骸化したルーチンを繰り返している 。

 ・新規領域: チャレンジの推奨とは裏腹に、リソース不足や「やりっぱなし」の状態が続き、事業化への覚悟が不足し  ている 。

これらの停滞は「理想と行動」「役割とやりたいこと(Will)」「優先順位の解釈」などの微細な『ズレ』が積み重なった結果であると、茂木さんは指摘します 。

組織の勢いを決める「モメンタムの公式」

組織の勢いを高めるためには、以下の数式を意識する必要があります。

           (個人の)熱量  × (チームや組織の)結束

    モメンタム = ――――――――――――――――――

    (勢い)         ズレ

いかに熱量や結束を高めようとしても、分母である「ズレ」が大きければ勢いは生まれません。日常の会議や1on1では解決しきれないこの「ズレ」を整えるための装置こそが「合宿」なのです 。

2. 失敗する合宿・成功する合宿の分かれ目

単に場所を変えて集まるだけでは、成果は出ません。

よくある「失敗パターン」として、アジェンダを詰め込みすぎて「いつもの会議の延長」になる、あるいは声の大きい人だけが話し、日常に戻ると何も変わっていない「お祭り騒ぎ」で終わるケースが挙げられます 。

最高の合宿を実現するためには、以下の3つの秘訣が不可欠です。

最高の合宿を支える「3つの秘訣」

 1.非日常へ飛び出す: 単なる場所移動ではなく、話し方や体験そのものを非日常化させる 。

 2.みんなで舞台を作る: 全員が「自分が将来どうしたいか」を語り、主役として参画する 。

 
予想外を力に変える: 予定調和を壊し、カオスの中から新しいものを生み出す「創造的破壊」を許容する 。

3. 組織を動かす「4つのスイッチ」設計

合宿を成功に導くためには、組織開発における「成功の循環モデル」に基づいた、段階的な設計が重要です。

  ・第1のスイッチ:相互理解(関係の質)

  業務上の役割(鎧)を脱ぎ、個人のストーリーや会社の歴史を共有することで、深い信頼関係を構築します 。

  ・
第2のスイッチ:理想の未来(思考の質)

  3〜5年後の理想像を「未来年表」や「未来インタビュー」を通じて描き、チームで共通体験化します 。

  ・第3のスイッチ:実現へのチャレンジ(行動の質)

  理想の未来に向けて「何を変え、何を始めるか」をその場で決定。

  ディベートなどを活用し、本音の議論を引き出します 。
 

  第4のスイッチ:最高の体験(結果の質)

  焚き火を囲む、食事を共に作る、自然を歩く。

  こうした共体験そのものが、揺るぎない一体感という「結果」を生みます 。

4. 合宿がもたらす科学的・心理的効果

合宿という特別な環境は、脳内ホルモンにもポジティブな影響を与えます。

状態

関連する物質

合宿での効果

ワクワク感

ドーパミン

未来を描くことで意欲が向上する

リラックス

セロトニン

自然や良質な食事により、ストレスが軽減される

仲間意識

オキシトシン

深い自己開示により、愛情や信頼関係が深まる

日常業務で分泌されがちなストレスホルモン「コルチゾール」を抑え、心理的安全性の高い状態を作ることで、普段のオフィスでは絶対に出ないアイデアが生まれるようになります 。

5. まずは「ミニ合宿」から始めてみませんか?

「いきなり一泊二日はハードルが高い」と感じる場合は、金曜午後の3時間程度「ミニ合宿」からのスタートを推奨しています 。

いつもの会議室を離れ、緑の見える場所で「今、何が課題か」「どうなりたいか」を対話するだけでも、組織の変化の兆しを掴むことができる、と茂木さんは提案します 。

プレジデント総合研究所×合宿人の合宿支援プログラム

プレジデント総合研究所では、企業の課題に合わせた3つのプランをご用意しています。

  ・経営チーム結束強化プラン: 経営陣のビジョン共有とマインドセット変革

  
新規事業ブーストプラン: アイデアの壁を突破し、実行フェーズへ加速させる

  ・チーム力強化プラン: 部門単位でのパーパス浸透と一体感醸成(日帰り対応可)

次のステップ:あなたの組織の「ズレ」を可視化しませんか?

「自社にどのようなズレがあるのか知りたい」という皆様のために、現在、60分間の「組織のズレ簡易診断セッション」を無料で実施しております 。

貴社の組織の勢い(モメンタム)を削いでいる原因を特定し、最適な変革のステップを一緒に検討させていただきます。ご興味のある方は、ぜひ以下のリンクよりお問い合わせください。

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