
女性管理職が増えない一因は、採用時のアンコンシャス・バイアスにあり!リーダー候補を逃さない選考と育成のポイント
目次[非表示]
採用サイトの何げない写真一枚が、優秀な学生を遠ざけているかもしれません。「アンコンシャス・バイアス」を意識していないと管理職候補の女性は採用できません。管理職適性を見極める採用ツール、採用した「マイノリティ人材」を旧来の文化に潰させない育成術まで、真のダイバーシティ採用を実現する具体策を提示します。
※本稿は、木下明子『図解!ダイバーシティの教科書』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。
採用時からアンコンシャス・バイアスに要注意
採用時に、性別を問うのは、とうの昔に違法になりました(一部の特殊な職種を除く)。もともと女性に偏った職種である、事務職や一般職の新卒採用をなくす企業も増えています。
今は、どの企業も女性活躍やダイバーシティを強くアピールしていますが、学生側もいろいろな意味で昭和なブラック企業チェックを細かくしているので、そこは小手先だけではなく細心の注意が必要です。今は女性へのサポートだけでなく、男性育休の取得状況なども採用に大きく関わってきます。
特に、採用担当者にアンコンシャス・バイアスが働いていると、思わぬところに穴が開くので気をつけてください。
優秀な学生に選ばれる「ダイバーシティ発信」の正解
つい先日のことです。ダイバーシティをうたう某企業の新卒採用ページを眺めていたら、そこに添えられているイメージ写真が、結婚指輪をした日本人らしき中年男性が懸命に仕事をしている写真なのです。
おそらく担当者は、写真のストックから何げなく選んだのでしょうが、学生からは、この写真のように、将来的には「既婚の中年男性リーダー」を目指せというふうに見えてしまうのではないでしょうか(この手のことに厳しい国、例えば私が留学していた北米では、ちょっとあり得ない選択だと思います)。
もし本気でダイバーシティを目指し、女性の採用を増やしたいなら、新卒採用のページでは、多様な若手社員が性別など関係なしに生き生きと仕事をしているような写真を選んだほうがイメージは、はるかにいいはずです。
また、企業のウェブサイトや説明会に登場する女性のロールモデルで、普通の女性が真似しにくいような、ものすごいスーパーウーマンだけを登場させるのも避けたほうがよいと思います。逆に、長期間の育休・時短を取ってゆるく働く役職なしの女性ばかりが両立事例として出てきたり、女性に優しいだけのアピールの仕方もやめたほうがいいでしょう。
ダイバーシティ推進をうたうのなら、採用段階で多様な人々だけでなく、多様な働き方をしている方々を登場させてほしいものです。そもそも、そういった多様な人材や多様なロールモデルとなる管理職がいない企業は、優秀な学生ほど敬遠する時代です。一刻も早く対策を講じてください。
採用時から管理職向けの人材を採って育てる
ものづくりに力を入れていたり、接客業がメインになるような業種の場合、「現場が好き」「お客様の喜ぶ顔が見たい」といったタイプの方が、たくさん入社されがちです。そういった業態の人事の方とお話しすると、上がる自信がないというよりも、いわゆる現場が大好きで、管理職になりたがる女性が少ないという悩みをよく聞きます(出版社も、まさにこの手の方が多い職場だと思います)。
こういった企業の場合、各種研修を導入して、管理職のメリットをきちんと伝えることはもちろんですが、できたら新卒や若手の採用時に、長い目で見て管理職向けかなと思うタイプをあえて採用しておくと、昇進させるのが楽になります。採用段階から少しそこを意識して面接を行う、また採用時にある程度タイプがわかる診断ツールなどを導入して、チェックしておくのも手です。ちなみに弊社では、今年から、CQファインダーという診断ツールを導入しています。
採用した「マイノリティ人材」を定着・育成させる方法
ただし典型的な管理職タイプの人材は、職人や現場命といったタイプの人材が多い企業だと、これらのマジョリティタイプとそりが合わないこともしばしばあります。入社後は、まず現場に配属されるのが普通でしょうから、あえて今までとは違った管理職タイプを採用するのなら、従来採用していた現場命のタイプにつぶされないように配慮しないといけません。
わりと早いうちに、持ち前のリーダーシップや合理性を発揮できる場を与えてあげるなどの対策が必要です 。マイノリティが苦労するのは、どこも同じですから、そこは人事や上司がよく特性を見て守ってあげないと、すぐに転職してしまったりするので十分に気をつけたいところです。









